迷子犬をつくらないための活動
保健所などで保護される犬・猫の約3分の2が迷子犬などの所有者不明です。
まずは 「迷子犬をつくらない」ことが、保護犬を減らし、殺処分になる犬を救うことに繋がると思います。
「うちの子に限って、迷子になるなんてあり得ない。」「万が一、居なくなってもすぐに帰ってくる。」とみなさん思っていませんか?
2018年度(2018年12月28日更新データ)に、全国の保健所等に持ち込まれたり保護された38,511頭のうち、約89%(34,396頭)が所有者不明でした。
そのうちお家に帰れたのは、約32%(17,669頭)だけでした。
譲渡会などで、新しい家族の仲間入りできたのは、約46%(17,669頭)で残りの約22%(8,362頭)は殺処分されています。
※出典:環境省 統計資料 「犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」
ワンちゃんが迷子になった時にどうしたらいいのでしょうか?
○まずは、いなくなった場所の周辺をすぐに探す。
お出掛け先の場合は、飼い主がいる場所が分からなくなっていることもありますので大きな声で名前を呼んであげましょう。
○警察、保健所、動物愛護センターに連絡する。
迷子犬は、警察では「遺失物」として扱われます。
保護された直後であれば警察にいる場合もありますが、その後は、保健所や動物愛護センターで保護されます。
まずは、電話で犬種、特徴、迷子になった場所を伝えてください。また、自治体によってはホームページで保護された犬の情報を公開している場所もありますが、公開期間が短い場合もありますので、急いでチェックしてみましょう。
○地元や近隣の市町村役場、清掃事務所に連絡する。
飛び出して遠くで保護されている場合もありますので、地元以外の自治体に連絡してみてください。
また、交通事故で死亡した場合は自治体の清掃事務所が回収している場合もあります。
○動物病院に連絡する。
交通事故で動物病院に運び込まれている場合もあります。
また、捜索用のチラシを作成し、掲示させてもらいましょう。
○張り紙やブログなどのSNSで情報発信する。
ご自身のホームページ、ブログ、Facebookなどに写真を掲載し、情報をシェア拡散してもらいましょう。
ワンちゃんを迷子にしないために
○鑑札、迷子札を首輪に装着しましょう。
狂犬病予防法に基づき、飼い犬は居住する市区町村に登録し「鑑札」の交付を受け装着することが義務付けられていますので、鑑札を見れば飼い主が判明します。
しかし、鑑札には市区町村名と登録番号しか記載がありません。保護された一般の方が見ても、すぐには飼い主が分かりません。
そこで、ワンちゃんの名前や飼い主の氏名・連絡先を記載した「迷子札」を装着することで迷子になっても直ぐにお家に帰ることができます。
○ワンちゃんの「しつけ」をしましょう。
普段はリードを付けての散歩やお家から飛び出さないように柵などを設けられているお宅もあると思います。
外出先で、初めての犬や人に出会って、うれしくて興奮したり、大きな音(車、雷、花火など)にビックリして逃げ出す場合も想定されます。
ワンちゃんも大切な家族のひとりとして、可愛がられていると思いますが、家族として接するのであれば人間の子どもと同じように、人間社会で生活するためのしつけは重要です。
「しつけ」は虐待ではありません。
犬が人間の食べ物を食べることで、命を落とす場合もありますし周辺の方へご迷惑をお掛けするような無駄吠えや噛みつきなどをしないようにするなどの最低限のしつけは必要です。
動物たちを社会全体で受け入れてもらうためには、動物と飼い主のマナー向上が必要です。
ヨーロッパなどで、公共の場へ犬と一緒に同伴する事ができるのも動物と飼い主のマナーができているからと言われています。